大人の遠足 その6

 まずは、天守閣に登る、当然でしょ。 

 登ってみたら、もろ普通の鉄筋コンクリートのビルだった。 城とは名ばかり! 日本三大がっかり名所にランクインしておらんかったから、安心しておったのが間違いだった。 ちなみに第1位 高知のはりまやばし、第2位 札幌の時計台、第3位 オランダ坂、共通しているのは、思っていた以上に小さいである。
 階段も、上り、下り専用に分かれておったりして、妙に管理されておるのも、気分を害した。 どーも、周辺は、ハングル語がビシバシ聞こえておる。 あの人たちさ、闘争民族でしょ? 何かにつけ、競争心のようなもんを感じるんさ、扉を開けてやっても、当然と思っているようだし、中国人もそーいうところがあるよな。 別段、偏見じゃなく、俺の周辺に多い韓中国人の行動パターンだ。 

 天下を取った秀吉が、眺めた景色見てみんめぇと外に出てみる。 山は切り崩され、ビルが建ち、電車が走ったりしているけれど、大まかな位置は、変わっておらんのだろう。 周辺を山で囲まれ、城下町があったんだろうなぁ。 戦の時に速攻で、かき集められる侍が、沢山おったのだろう。 今でいうところのトヨタの工場があって、周辺に家族が住んでおるという構図に似ておるのかな。 戦がなけりゃ、基本、社宅だからな。

 ある意味天守閣ではなく、展望デッキである。 安全のため、セーフネットが張ってあるのは、許せるとして、鉄の扉は、許せん。 観光グッズが売っておって、売店のおねえさんがおる。 どっかで見たことあるなぁっと、思ったら、エンパイヤーステートビルの展望デッキの風景である。 結局、観光地かよ。 こんな、大阪城見たら、秀吉ご乱心しちゃうよ。 でも、眺めは良い、風も心地良く、大阪の全貌を眺めることが出来る。 街の規模としたら、東京より、小さいんだろう。 はっきりとしたサイズは分からんが、山があれだけ近くみえるっちゅーのは、小さいんだ。 東京の場合、山が見える日と、見えない日があるからなぁ。 
 戦国時代は、町もフラットだから、ずーーーっと先まで、遮るもんがなく見えたたんだろう。 そりゃ、天下獲った気になるよな。 下々に見えるのは、自分の配下の者だろ、気分いいだろうなぁ。 逆に攻め込まれてきて、「わが方は、押されております」 とか、言われたら、超怖いだろう!! ミサイルバーーンも、怖いかもしれないが、目に見えて、攻め込まれるのは、リアルに怖い。 

 天下獲ったおっさん二人は、中坊時代の話や、勝ち組だがちょっとピントがずれてるN君の話しで盛り上がった。 一流企業にいる最前線で活躍しておる技術者であるが、俺たちの中ではある意味、味噌っかすだ。 誰もリスペクトしておらんところが、ガキの頃から知っている強みでもある。 力関係、未だ変わらず、これからも変わらずである。 

 天下獲ったおっさんは、そこから、次に行くべき、大阪府庁を眺めておった。 ヴァンヘイレンを観る前に大阪城と、大阪府庁をやっつけようと思っておった。 大阪府庁は、ブラック・レインで、大阪府警として、撮影された場所で、館内は、優作こと、セイトーが健さんマイケル・ダグラスに付き添われて連行されるシーンが撮られた。 俺の中で、なんとも印象深いシーンだった。 ネットで検索すると、ブラック・レインろケ地ツアーに出向く者が多く、優作の人気を物語っている。 没後20年以上が経過しておる。 伝説になる訳だ。