俺は、とっても嫌なヤツ

 人っちゅーのは、自分が優位に立つと、傍若無人とまでは言わんが、わがままになるよな。 高級車を持っているヤツ然り、上場企業勤務者然り、チャリンコ然り。 いやぁ、大阪のチャリンコは聞きしに勝る凄さだったな。 凄いとは、噂に聞いておったけれど、若いヤツから始まって、おっさん、おばさん、じいさん、ばあさん、すべて、特攻気味にギューンと突っ込んでくる。 とりあえず、減速しない! これは、決まり事のようだ。 それからみると、東京は、可愛いもんだけれど、それでも、減速すりゃ良いじゃんと思うわけだ。 
 今日も、ランニングしておって、俺が走って、対抗ラインから、ばあさん。 俺の隣にとろいじいさんのチャリンコで、じいさん交わして、ばあさんとすれ違う瞬間に後ろから割り込むように猫背の体形ブスの女子高生が携帯やりながら、俺の真横をスレスレに交わしていったのね。 ちょっと、カチンときたけれど、まぁ、許してやろうと、てこてこ走ったんだ。 
 それから、5分後に俺の先に行っているはずの体形ブスの女子高生が再び、ギリギリで横を交わして行ったんだな。 さすがに腹立ってな、俺を抜かしてゆく後姿に向けて 「ブス、ブス!」 と言ってった。 こーいうことを言っちゃいけないのは、分かっているけどね、体形ブス&性格ブスに向かって、いってやりたかったのだ。 俺も性格悪いねぇ。 嫌いなヤツは、どこまでいっても嫌いという人なんで、こんなヤツとは、関わることはないであろうと思うのである。 ムッとして、振り返ったから、手を振ってやった。 俺は、とっても嫌なヤツ。 

 俺がどうしても、我慢が出来ない瞬間は二つあり、一つは、疲れているときで、もう一つは、同じことを二度やられること。 この二つをやられると、どーしても我慢が出来なくなる。