右京さん

 最近、なるべく頭の中で、考えるようにしている。 考えるようにしていると言われても、「お前、いつも考えてばっかじゃん」 と言われそうだ。 まぁ、確かにその通りである。 この頭の中というのは、例えば、駅から、自分の部屋までの経路を浮かべようと思った場合、極力、細部にわたるまで、想像し、映像化し、カラーで表現するとか、数字に関することでも頑張って、思い出そうとするとかである。 
 前々から、俺は、頭の中に映像を描くと、どーも白黒なんじゃね? と、思っておった。 入念に思い描いた結果、やっぱ、白黒だったんだ。 これじゃー駄目だろと思い、カラーで思い返す訓練をしておるんさ。 これによって、なんだかのメリットがあるかどうかは、分からんが、かなり、気分よく思い描く事が出来るんじゃないのかな。 
 数字にしても、「昨日、コンビニで買ったとき、幾ら払ったっけ?」 とか、当然だが、予定に関しちゃ自分の頭の中にストックしておく。 そーやって、機器に頼らんで、頭を使うようにしておる。 実際、音楽も、最初っから、最後まで、細部にわたるまで、プレイバック出来るんだったら、MP3プレイヤーは必要ない。 

 なんで、こんなことをしておるかというとだな、もし、北米徒歩で、横断ツアーを実践しようと思う場合、その場で、地図や、数字を頭に叩き込まなければいかん瞬間は、絶対にやってくるのだ。 それが、ある程度、できるようにしておこうという訓練である。 大切なことは、ポイント、ポイントで、頭のノートに記帳してゆくということだ。 そこを基盤に思い出してゆくことになる。 あっ、これね、夢に杉下右京さんが出てきて、やっておったんですわ。