百恵ちゃん

 最近、観た映画と本は、必ず、記しておくようにする癖をつけた。 確かに映画にしても、本にしても印象に残ったもんは、打っている。 それ以外にも、実は、沢山観ておるし、読んでおるのだ。 だが、その感想を打つ前に次の映画や、本に興味が行ってしまい、結果、忘れてしまうのだ。 だから、とりあえずは、観た映画、読んだ本は、記しておくことにしている。 

 今回の読んだのは、「蒼い時」 山口百恵である。 最近、例の付録がメインの雑誌で、赤いシリーズが発売され、話題になっておる。 俺が、山口百恵に興味を持ったのは、おふくろが死んで、極々自然に 「さよならの向こう側」 を口ずさんでおった。 何気なく、歌っていたんだなぁ。 詩を追いながら、意味を考えてみた。 奥が深いなぁ、今更ながらに思った。 状態と、詩の内容がリンクしておったんだろう。 
 それから、間もなく、「蒼い時」 は、買って手元においてあったのだが、読む順番が回ってこなかった。 CSで、山口百恵特集が組まれ、何本か百恵友和作品を観て、俺の中でも百恵ちゃんブームが到来しておった。 
 おふくろが、何かにつけ、山口百恵だけは、アイドル歌手の中でも、別格扱いしておった。 「百恵ちゃんは、妾の子だったから、気持ちが違うのよ」 そんなよーなことを言っておった。 おふくろは、本を読む人じゃなかったから、テレビか、女性週刊誌か、井戸端会議で、仕入れたネタなのだろう。 そーいえば、山口百恵って、本を書いていたよなぁ、今でも売っているか? そんな疑問も、ネットで、アマゾンにアクセスすりゃ、速攻で、結果が出る。 しっかり、今でも版を重ねておった。 凄いなぁ、高がゲーノー人本で、58刷重ねているというのは、凄いぞ。 言うまでもないが、おっぱい出した女の本は、そろそろブックオフに腐るほど、積み重なっておることであろう。  
 今まで、売られたゲーノー人本だけで、1件の本屋が出来るほどに出ているだろうが、その中で、単行本から、文庫本になり、版を重ねることは、奇跡に近い! それも、版元を変えずに刷られるのは、レアだぞ。 あの世の貴公子美輪の 「紫の履歴書」 だって、版元を変えて、刷られておるからな。 版元変えて、文庫本化しないところが、いやらしいよな、未だに単行本だ。 

 読んで、ビックリした。 生い立ち、性、結婚観、芸能界という世界を赤裸々に語っておる。 とにかく、真っ直ぐに進んでいった人だ。 プロ意識を持ち、自分自身の進むべき道をしっかりとわかっておった人。 あの劇的な引退が、21歳であったというのは、驚きでしかない。 山口百恵から見ると、他のアイドルと呼ばれる連中は、茶番でしかないな。 引退してから、一度もメディアに姿を晒したことはない。 旦那が、三浦友和であるのに出てこない! これって、凄くない? 一般男性と結婚したのなら、まだ、理解出来る。 現役の第一線で、活躍しておる役者さんのかみさんなのだから。 

 読んで思ったことは、「こりゃ、誰も、山口百恵を越えられないな」 ってことと、三浦友和の器の大きさかな。