上げ上げ、下げ下げ

 ここ数週間、株の乱高下が激しかった。 4月位から、ちょっとした株のブームが起きた。 アベノミクスのかこつけて、株屋がはやし立てたのだ。 それに浮かれて、買われるもんだから、意に反して上がっちゃった。 上がったとしても、よく言われるとこの実態経済とのギャップがあり、いずれ落ちる。 まぁ、そりゃ分かっていたけれど、ここ数ヶ月で、一生懸命上げた株の美味しいとこを海外の金を持っている投資家にもって行かれた形になる。 一陣の嵐が来て、根こそぎ持っていった感じだ。 今に始まったことじゃないけれどさ、してやられたってとこかな。 買っていなくって良かったよ。 
 俺は、金を増やそうと思って、株を考えておる。 まず、これが何かが分からんかったら、手を出したって、根こそぎ持ってゆかれてチャンチャンだ。 競馬場で、負けて、背中寂しくオケラ街道まっしぐらになっちまう。 俺が、ベントする金は、旅費である。 それを増やそうと思っている。 貧乏人がさ、必死こいて、金を貯めたって高が知れておる。 そりゃ分かっている。 俺は、金を余らせるのは、上手いがそれは、貯めるってことで、増やすことは出来んかった。 前にも書いたが、俺は、博才はない。 閃きってもんがないんだよ、夷さんが、扇子を振っている姿なんか浮かびゃしねぇ。 俺の尊敬する博打の神様が言った 「おめぇは、博才がないから、博打に手ぇーだすな」 の神の訓示を忠実に守っておる。 これからも守り続けるんじゃないのかな。
 
 だから、株に目を向けてみた。 株は、博打と違って、起きていることには、理由があると思っている。 思っていたんだが、先日の1日で、数千円落ちたのに関しちゃ、誰も明確な答えを持っておらんかった。 パソを使った売買システムが派手に機能したからとか、中国の成長不振だとか、個人投資家が今まで上がった日本の株を現金化したかった。 この現金化したかったというのが、有力ではないか? と、俺は思っている。 投資して、株を膨らませるということは、どっかで、儲けようと思っているわけだからさ。 日本の市民の投資家が淡い夢のために買ったもんが、金を溢れるほど持っている連中の気まぐれに木っ端微塵にされるさまを見たような気がした。 結局、動いている人の数ではなく、金の多さが物をいうってことさ。 それを考えると、ここまで膨らませるために海外の投資家がアベノミクスを理由にして、買って膨らまし、儲けた分を今、アメリカに投資しているんじゃないか? と、思う。 アメリカが安定しないと、いっくら頑張っても日本の株は、安定しないと思っているんだけれど。 

 俺の個人の意見は、もうちょっと下がって、下げを安定させて、それから、夏過ぎに上がってきてくれるのが一番ありがたい。