The doors

 俺は相変わらず、音楽はダウンロード派ではなく、CDを買うという無駄を手元に持つタイプである。 当然だが、仮想通貨なんぞ、まるっきり信じておらん! 形あってこそだという岩石のように固い意思を持っている。 

 そんな俺もナマゾンで、中古やら、輸入やらのCDを買い集めるという中途半端さはある。 ナマゾンの攻略に乗っかり、ちょっとでも安くなると手を出してしまう。 時々、妙に値段が下がるんだよ、ありゃ完全に作戦だよなぁ、俺は見事に乗っかって、買っちまうなけれど、困ったもんだ。 頻繁にナマゾンから荷物が来るもんだから、彼女のチェックも厳しくなっておる。 最近じゃ、パソコンのキーボードを叩く音がすると、「また、ポチっとしたか?」 と覗き込まれる。 俺も知恵をつけ、中古のCDを買い、ポスト投函にて回収という業を使っておる。 

 最近のホームランは、The cult の Choice of weapon という一番新しいアルバムの前のヤツになるのかな、それ! The cult と言った時点で、知ってるヤツしか知らん。 当然、ここを頻繁に訪れておる奴らは知っておるであろう。 Blue・oyster・cult ではない。 イアン・アストペリーとビリー・ダフィーの今となっちゃ少なくなった、本当に危なさを兼ね備えているバンド! これ又、AC/DC と一緒で、不変のスタイルである。 硬質なギターの音に単純なリフだ。 そして、妙に説得力のあるボーカル。 

 どこを切っても、cult である。 1曲目の Hony from Aknife から、ガツンとやられる。 新譜を聴くのは、10年以上ぶりだから、ボーカルも時間を感じさせるが、相変わらず、説得力十分である。 インナーの白黒写真を見ると、ブードゥー教の教祖のような感じだ。 一番驚いたのは、レーベルが日本コロンビアになっておったことかな。 流れ流れて、コロムビアかぁ、偉いぞ日本コロムビア。 アニメの楽曲しか出せねぇかと思っていたが、なかなかの男気。 

 イアンの声を聴くと、思い出すのが、ジム・モリソンだ。 cult が活動を停止しておったとき、Doors on the 21St century の活動をしておった。 Youtube なんぞで、画像がアップしていたから気にはなっていたんだ。 映像は発売されているけれど、音源は発売されておらんようだ。 あの妙な説得力は、ジム・モリソン継承のものなのだ。 そーなると、The Doors が聴きたくなるんですよ。 60年代の音源は、レコードの方が合っている気はするんだけれど、レコファンにレコードを売っぱらったときに The Doors ともおさらばしてしまった。 CDは持っているんだけれど、音がよろしくない。 買うか? こーなると、リマスター盤が欲しくなる。 

 ポチっとして買ってしまいました。 何周年記念盤とマニアック過ぎるもんは買わずに普通の ドアーズ ハートに火をつけて を買いました。 俺が聴いたアルバムの中で、針を落として、猛烈な衝撃を受けたアルバムは、そー沢山はない。 Vanhalen のファーストと、Kiss のアルバムも衝撃だったな。 あと、ELO の Time も衝撃だった。 

 1曲目の Break on through は未だに聴き倒す。 なんだろうエレピの単純イントロなんだけれど、強烈な力強さを感じるんだ。 そして、ジムのボーカルが被ってくるじゃない、そこで又、衝撃を受けるんだ。 これがファーストアルバムだっていうんだから、笑っちまう。 もう、既に The doors は出来上がっているんだもの。 レイ・マンザレクの攻撃的なオルガン! オルガンなんて、幼稚園でしか使わないと思っていた、それがあそこまでアドレナリンを出させちゃうんだからなぁ。 ベースが居ないという特殊な編成だったから、当然、キーボードで、低音をカバーし、ギターも低音をカバーしている。 ドラムはジャズっぽいが、このバンドには合っている。 

 リマスティングを施すおり、Break on through は原曲に戻した。 She gets で終了しているところが、High! という部分が入っている。 High! という言葉が、ラリっているという解釈をされるという理由で、切られた。 それが復活している。 そして、大作 The end の後半ボーカル部が鮮明になっておる。 解説にも書いてあったが 「地獄の黙示録の The end に近い」 

 俺の中では、地獄の黙示録の The end と、The doors の The end は別もんだと考えている。 両方、悪くないし、両方意味がある。 

 通勤時に The cult The doors という攻撃的な流れで、ウォークマンで聴いているぜ!!