ありがとう、エディ

 7日の朝、いつものように寝起きにネットニュースを見ておったら、目を疑う記事が目に入ってきた。「エディ・ヴァンヘイレン死去」にいつものにこにこ顔のトピだ。YAHOOのトピで、ヴァンヘイレンが出てくるなんて、殆どない。検索して、毎回読んでいるくらいだからな。それが死亡記事だ。「嘘だろ」が第一声だった。志村けんが死んだときも衝撃だったが、その時の第一声は「マジかよ」だ。この違いは、マジかよは、半ば受け入れている、でも、「嘘だろ」は、受け入れがたいことなんだ。ガンを患っておって、闘病中とは聴いていたけれど、そこまで悪いとは、思っていなかった。オリジナルメンバーのライヴツアーの中止もヴァンヘイレン兄弟の蟠りで先に進まんかったのかもしれんと思っていた。

 エディがニコニコ笑ってギターを弾いている姿を見て、「いつかは、エディも死んでしまうんだろうなぁ」とは思っていた。当たり前だ、俺よりも10以上年上なんだからさ。でも、こんなに早く来るなんて思っていなかったよ!

 エディのギターを一途はじめに聴いたのは、阿久雄が中古で買ったと思われる Diver Downだった。1曲目のWhere have all good times gone! のリフから衝撃的だった。聴いたことがないギターの音だった。単純なディストーションを掛けた音ではなく、顔をぶっ叩かれるような衝撃的な音にあのリフだ。そして、ギターソロでもお馴染みのCathedral、どうやって音を出しているのか、見当がつかんかった。ライヴビデオを観て、初めて納得した。俺のお気に入りのLittle gutars。イントロからぶっ飛んでいる、クラシックギター風なのだ。後半に音がリズムとリードにの二つになるけれど、一人で弾いているんだよね。ピックでバッキングを弾きながら、右手で、メロディーを弾いている。メインの曲になると、曲名の通り、ミニレスポールで楽しそうに弾いている。Youtubeが普及して分かったけれど、みんな、Little gutars好きなんだよね、俺だけじゃなかった。

 そのあとにファーストを聴いたんだ。ヘンテコ4人衆のジャケットはいけていないけれど、デビューアルバムで既に完成している。Runnin'with the devilのリフは、心の底から興奮する音だった。こんなカッコいいリフがあるんだと思った。ゆったりしたリズムで弾いているんだけれど、基本的なテクニックを積み上げてあんなにカッコいい曲が作れるんだ、完成されすぎ。

 俺のこれ又、お気に入りのJumpが入った1984。無駄なしの完璧なアルバムだ。スリラーが同時代に存在していなかったら、1位になっていたのに!ハードロックの古典になっている。

 これからも、エディの演奏に衝撃を受け、昔こんなギターリストが居たんだと思い、ヴァンヘイレンのアルバムを掘り下げられてゆくんだろう。そいつらは、きっと、俺と同じ衝撃を受けることになる。俺たちにとって、ロックの一つの時代が終わったんだと思う。

 エディ、これからも俺のヒーローであることに変わりはないよ。ありがとう、エディ。