一月に一度

 引っ越してから、完全に一月に一度の更新になってしまった。 一人だと、気ままな日々を送っておればよいのだが、二人になると、一緒に過ごす時間が多くなり、自分だけの時間を割くのが難しくなる。 一緒に過ごす時間が嫌ということではない。 食事の支度をしてくれているのになーんも手伝わんということにはならん。 横で、洗いもんのしたり、テーブルやら、茶碗やらを準備したりする。 確かに一人で過ごす時間はあるけれど、それはそれで、分担されたお仕事をやらなければならないのである。  

 なんといっても食事の心配をしないのは、まことにありがたい。 遅く帰って、近場のコレステロールこてこての食事をするのは、身体によろしくない年齢になっておるからな。 俺の体を考えて、薄味な味付けになっておる、ちょいと寂しい。 ちなみに俺は、高血圧ではない。 

 些細な喧嘩はするが、お互い長く付き合っておったから、気性を把握しているし、年も食っているからなぁ、どーすりゃいいかは心得ているのだ。 
 笑ってしまうのが、6本木と家の往復で、街中といえるところに身を置かないんだなぁこれが。 6本木といっても、歓楽街の方ではなく、ブルジョアな方々が住んでおる方だから、街らしい雰囲気じゃなく、隙間あれば、どこでもある筈の松屋、マック、ケンタなんぞないし、セブンイレブンいい気分もない。 あるのは、あれだあれ、金持ち御用達の成城石井!! しかし、何故か、プアーズ御用達のまいばすけっとがひっそりと力強い味方として鎮座している。 

 俺んちの方は、町全体が閑静な住宅地と化しておるからな、混雑らしい混雑があるのは、朝くらいで、あとは毎日が日曜日みたいなもんさ。 でも、子供たちは、沢山おるんだな。 公園に小児科が賑わっておる。 
 
 結局、6本木とサイタマンの往復だから、静かに生活をしておるといえる。 電車の混雑だけは、どうにもならんけれどな、他は至って、穏かに時間が流れておる。 なんだろう、人の目を気にすることをしなくなってしまった。 一人で住んでおるときは、多少は異性を意識したんだが、今はなんも感じん。 お互いをパートナーとして認め合っているからかなぁ、他に意識を持つ必要がなくなった。 

 近場の川っぺりをせっせこランニングをしておるけれど、以前のように躍起になって走ってはいないな。 いずれ、レースには戻るけれど、走り方も変わった。 頑張ちゃいるけれど、一人で頑張っているわけじゃないから、それなりに気持ちが楽になったのかもしれない。 狭いながらも楽しい我が家ってことかな。