五十の舞 その2

 その時期、職場の多忙期に入っており、人手不足&おっさん腰痛にて長期離脱という塞がれまくって、残業地獄の中で、ホント時間を縫って走っておった。 練習時間を作る=睡眠不足 目の下に隈が出来ましたよ。 やっとこさの思いをして、青梅マラソン開催地、河辺に向かうことが出来た。 

 笑ったのが、その駅に降り立った瞬間、「そうそう、この階段を上がりきるのに10分くらい掛かったんだ」 と思い出した。 今回は、多分前回の電車の1本前に乗ったんだと思う。 9時7分に到着した。 11時30分スタートなのにこんなに早く着くのか? トイレ時間確保のためだ。 1万5千のランナーが狭い街に犇くわけだ、仮説トイレが幾つ合ったって足りゃしない。 

 ゼッケンを受け取り、更衣室へ向かう。 3箇所更衣室がある。 ゼッケン引き渡す河辺小学校、青梅市総合体育館、青梅市立総合病院である。 近場は、ギューギューなのが判っていたから、一番遠い私立病院を目指した。 前回、知らんかったから、順番に渡り歩き時間をロスした。 それだったら、始めっから一番遠いところを目指すべし!! 向かいながら、つなぎにカロリーメイトを食った。 昼近くのスタートだ、腹が減っちまうからな、ここらで食っておかないと走り出して早々に力が出なくなってしまう。 

 つくづく思うが、青梅マラソンは歴史があるだけに街ぐるみで、大会を盛り上げようという気構えが見える。 ボランティアが、高校生から、じいちゃん、ばあちゃんまで、バリエーションに富んでいる。 開放されている場所が、市立小学校、体育館、病院の駐車場である。 病院は、なかなか開放してくれんよ。 毎年のことなのか、住民も手馴れて持て成してくれる。 ちょっとしたお接待だ。 

 着いてまず、考えるのは、着るもんのチョイスだ。 気温は、そこそこ上げるが時折吹く北風が冷たい。 デイバッグに仕込んであるのは、ロンTにTシャツにウインドブレイカーだ。 このところ二つのレースは、ウインドブレイカーを着込んで走って、スタート直後に汗をかき、汗が引いた頃に丁度良くなるというパターン。 汗をかきすぎるから、貧血が起きたのかもしれんな。 ロングスパッツを履き、ウインドブレイカーを着て外の仮説トイレで用を済ませながら、「ちょい寒いが、ロンTにTシャツ羽織ってオーソドックスで行くかぁ」 と考えていた。 北風が吹くたんび、ブルっときがやがる。 寒がりの俺としちゃ珍しいチョイスだ。 登坂を走るから、汗をかくと踏んでいる。 

 スタートラインまで、そこから歩いて10分弱なんだが、狭い歩道と、応援のギャラリー、出店で歩けんのだ。 ゼッケンに応じて整列する場所が決まっている、久々に出走する俺は、ケツっぺたからのスタートであろう。 前方に1万人居ったら、それをガンガン抜いてゆかんと順位は上がらんというわけだ。