齢49進化の旅

 俺んちから、数分のとこに図書館があるもんだから、ついつい足を運ぶ。 大概は、普段買わんようなCDを借りてきて、聴くことが多い。 最近だと、さだまさしとか渡辺美里なんか、借りた。 CharのRock+だったかな、これは面白かった。 色々なアーティストが、Charに歌わせたい楽曲提供し、各人がプロデュースしたアルバム。 笑えるのが、各アーティスト自分自身が歌ったデモテをCharに渡したんではないか、Charの歌いっぷりが作ったアーティストの歌いっぷりに似ておるんだよ。 参加アーティストから、どの楽曲が誰か神経衰弱をやるのも、又、よろし。 

 図書館って、基本、2週間の貸し出しで、予約が入っていないかったら延長できる。 だから、長編や、科学もんは読まんことにしておった。 科学もんって、俺、アホだから、理解しながら読まなくっちゃならないじゃん。 借りたい本もあるんだけれど、ちょっと2週間じゃやっつけられないなぁというのが多い。 又、借りりゃいいじゃんと思うだろ? 誰かに借りられると最長2週間は、返ってこない!! 貸し出しのCDにしても、頻繁に貸し出されておるもんは、棚に並んでおるのを見たこともないヤツもある。 

 だから、基本2週間で読みきることにしておるんだ。 何の気なしに借りた 「38億年生物進化の旅」っちゅーのが、思いのほか面白かった。 すべてが万事、ダーウィンの進化論が正しかった訳ではないことを浸透してきている。 ネオダーウィン論たるものが出て、そっちも片手落ち部分があり、進化の過程は相変わらず、判らんとこが多い。 そして、何よりもダーウィンの進化論なんぞ、読んだことがない俺が、それの反証本を読んだからといって、どーいうこと? でしかない。 はぁ、ほぉ、と頷いてばっかおった。 
 地球に生物が現れて、人類が発生するまで、まず、長い。 人類の歴史なんぞ、カップヌードルが出来上がる程度でしかないのだ。 多種多様な生き物が生まれ、進化したり、途絶えたりしている。 種子として、途絶えると、二度と現れることはないらしい。 もし、現れるのなら、恐竜もどこぞの時代で、復権したはずだからな。 

 人に関しちゃ、氷河期や、寒い時期を考えたら体毛が合った方が良いにも関わらず、どっかで脱いで裸になっちまった。 笑ってしまうのが、女性が体毛を好まなかったからという説。 好まなかったからといって、身体を覆っていた毛がなくなっちまうことはないだろ。 それと、原人の頃は、大型肉食獣に追われる生活をしておったにも関わらず、身体の中に10ヶ月も子供を宿して、生活をすることを選択したこと。 二足歩行になったことも大きく関わっているのかもしれないがな。 一つのことだけで、それが選択されたわけではないようだ。 そこら辺が学者を悩ませるのだろう。 淘汰されることによって、種子は残るであろうが、それだけ進化はしない。 やっぱ、あれだなタイムマシーンが出来んことには、その時代で何が起きたかが判らんのだ。 

 あと、進化の過程での中間ポイント化石が見付からないということも、進化の経過がわからないところなんだろう。 どうも、DNAの中には、色々なパターンのプログラムがされておって、状況に応じて、発動したり、発動しなかったりするようだ。 発火原因が判らないから、解析に苦労しておるんだろう。 配列と、何で出来ておるかは判るだろうが、何故、そうなるのか、そうなったのかは、判らないのだろう。 

 プログラムの総元を手繰ってゆくと、SWは既に卵巣の中に精子が入り込み、形作られたときには、ONしているらしい。 人としての身体は、母親の胎内に居るときに粗方出来上がっておることになる。 そして、成長し、人との関わりや、外的な影響を受け変化してゆく。 成長してからの出来事は、人として部分になり、動物として部分とは、関係ないのだろう。 

 結局、身体の中に子供を宿すようになり、言葉を取得した時点で、人は、関わりを持たなければ生きてゆけない構造になっているんだと思える。 笑っちまうのが、DNAをいじくることによって、奇形の種を作ることは出来るが、種を変化させたり、進化させることは出来んらしい。 DNAは、信じられん位に高度なプログラミングだと言えるんだろうなぁ。 そして、動植物は、共栄を選択しながら進化してきた。 花と昆虫が共存共栄するように人も、これから逃れることは出来んのだろう。 
 スマホを片手に持ったとしても、肉体は、それに対応したもんには、ならんということだ。 退化はするかもしれんが、進化はしない一ちゅーことだ。