結局、お前も祭りに乗るのかよ! 

 世間は、超スターウォーズ経済効果である!! 玩具菓子から、飲料水のイラスト、販売促進商品のキャラ、CMタイアップ、まぁ挙げていったら限がないのである。 なんといっても10年ぶりの新作公開である、盛り上がらん訳がない。 とは、いってもだ、俺は、あんまSW祭りには乗っておらん。

 エピソード1から、エピソード3までをしっかり観ておらん。 前回の祭りも冷ややかな目で見ておった。 今回、再び祭りが催され、更に冷静に見てみようと、何故に俺は、SWが駄目なのかをちゃーんと観察することにした。 そんな訳で スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐

 SWは、SFの方向性をまるっきり変えた作品として、位置づけれれ、人類が続く限り、語り継がれるであろう作品だ。 俺は、SFの曲がり角は 「2001年宇宙の旅」 「スターウォーズ」 「マトリックス」 だと思っている。 この角々で、革新的に作品が飛躍している。 あれだ、革命的な作品は、模倣作品が増産される、その量で決まる。 かのロジャー・コーマンは、SWを観て 「これじゃー子供だましのSF作品が作れなくなったじゃないいか!」 と言ったらしい。 

 それでも、「2001年宇宙の旅」 は、別もんだけれどね。 ありゃ、キューブリックの怨念の賜物。 静止した模型の回りから撮影するという技法を行ったのは、こっちが先だからな。 星の明滅もマジに光の明滅を撮影し、宇宙のしたのだから、博物館に贈呈してもいい位。 

 日テレちゃんが、年末から年始にかけて、SW祭りと称して、今までの6作品を放映してくれたのだ、にも関わらず、「帝国の逆襲」 と 「ジェダイの復讐」 だったはずなのにいつの間にやら、「ジェダイの帰還」 に変わっておった、この2作品を観ることが出来んかった。 以前、観た覚えがあるのだが、俺の中では、どーにもSWシリーズは、印象に残っておらんのだ! 何故だろう? 多分、世界観にどっぷりと漬かれていないからなのだろう。  

 SW凄いところって、キャラが立っているところだと思う。 後世に残る悪人と呼んで良いかどうか分からなくなってしまったが、ダースベイダー! 悪役ベスト100の名誉ある第3位である。 R2−D2、C3POのドロイドコンビ。 日本人の発想じゃ、アルファベット数字の名前なんて思いつかんよな、子供心になんて語呂がいいんだろうと思った。 そして、ヨーダね。 日本語版は、波平さんの永井一郎氏が声を当てておられた。 ヨーダ=錯乱坊のイメージで、決まった気がする。 だって、原語の声は、あれだ、あれ、セサミ・ストリートのクッキーモンスターだもの、だみ声さ。 ジャバ・ザ・ハットね、マツコ・デラックスが出てきたときは、「すげぇリアル・ジャバ・ザ・ハットだ!」 と思った。 挙げてゆくと限がないが、愛されるべきキャラは、初期の三部作に集中しているように思う。 

 さて、始めに撮られた3作品と、後に撮られたエピソード1から3の違いは何か? まずは、ジョージ・ルーカスの熱意の違いにある気がする。 始めの3作品は、どこの映画会社に持っていっても、そっぽ向かれ、20世紀フォックスが渋々映画化をした。 裏話に散々書かれているので、そこら辺を読まれたし。 やっと、上映に漕ぎ着けても、ルーカス本人は、映画かこけると思い、ハワイで悪夢にうなされておったらしい。 
 そんな、思いまでして、作った作品である、面白くない訳がない。 この3部作の特に優れているのは、真ん中に位置する 「帝国の逆襲」 だろうな。 レイア姫は捕らわれちゃうし、ルークは、ダースベイダーに 「息子よ」 と言われちゃうし、ハン・ソロは、モチーフの板みたくなっちまう。 どうなっちゃうだよ! ってとこで、終わるのが良い。 ハラハラドキドキは、映画の基本だ。 
 作品が、作られるに従い、技術の進歩の反映が如実に出てくる。 だが、血の出るような努力ではなく、技術の進歩に道を譲り、驚きはなくなってくる。 CGが出てきてから、金さえあれば、出来ないもんはないというレベルまできているが、金をかければ良い作品が出来るっちゅーもんでもない。 毎年、ラジー賞に金をしこたまかけて借金だけが残る作品がめでたく入賞する。 まぁ作り手が本気じゃないとは言わない、センスのなさがいけんかったもかもしれんし、ミスキャストが原因だったかもしれないし、分からんが、結局は、屁理屈をこきまくる評論家なんかよりも、観客の感性のほうが正しいということだ。 

 俺が感じたのは、何故にアナキンがジェダイよりも、ダークフォースに陶酔してゆくのが分からない。 確かにアミダラと子供を助けたいという思いがあっただろうが、それがあまり感じ取れんかった。 ダークフォースも諸刃の剣で、正義にもなるし、悪にもなると思える。 勧善懲悪ではなく、グレーな部分をもっと描いても良かったじゃないか? 

 ラストのアナキン、オビ・ワンとの一騎打ちは、最後は、一刀で決めなきゃ駄目だろ。 アナキン飛んじゃうし! ガンダムVSグフじゃないが、スッパと足を斬らなければ駄目だよ。 描写としては、残虐になるが、あそこまで長く殺陣をやっているんだから、ラストは一刀両断だよ。 あと、殺陣のシーン、アップ多すぎ! もっと、引いて殺陣を見せなきゃもったいないよ、役者さん、スタントマン努力したんだからさ。 

 そして、アナキンがダースベイダーに改造される手術台は、ショッカーの本郷猛の改造シーンかと思ったぞ、日本人には、見慣れている風景だ。 アミダラの死を聞かされたダースベイダーの怒りは、あんなちゃちぃもんじゃなく、惑星1つ爆発させるぐらいなんじゃないのか? 

 すんません、なんか突っ込みどこ満載でした、でも、これから、フォースの覚醒観に行ってきます(笑) お前も祭りに乗るのかよって、突っ込まんといて!