不可解な電話

 内容が不可解な電話があった。 直前にメールのやり取りをしておったから、メールかと思ったら、やっけにコールが長い、着信だと思い出た。 見たことない番号だったが、四国の航空券を頼んでおったから、代理店かもしれんと思い出たら、おっさんの声で、「もしもし」 という問いに なかなか出ず、やっと「すいませんが・・・」 と聞こえてきた。 職場に居ったから、外線が掛かった来たので、そっちを優先して出た。 
 外線を保留にして、俺の電話に出て、「もしもし」 と言ったら、まだ繋がっておった。 「W辺というものですが」 と言われ、苗字と声を頭の中で、検索するも、該当する人が居らんかった。 「私の知り合いにW辺というものはいませんが、どちら様です?」 「あなたが使っている電話は、私が落とした電話です」 と、来たもんだ。 話しが見えねえ 「はぁ?」 「そちらの番号は、何番ですか?」 おいおい、新手の詐欺か? 「そちらが掛けられている番号じゃないですか?」 「私の電話返して下さい」 訳わからねぇ、とりあえず、相手に情報を与えるの危険だ思い、なんも教えんことにした。 「この会話は、録音されています、警察に届けるからな」 「いいですよ、ご勝手にこちらは、この電話が私のであるということを証明できますよ」 当然、俺が携帯を持ってから10年ちょい、番号を変えずに乗り換えているのだから、支払い票もあるし、中には、データもある。 これ以上話してもしようがないので、「切りますよ」 と言って、切り上げた。 

 最近、ネットで、本当にあった怖い話ばっか読んでおったから、ちょっと引いた。 今度、掛かってきたら、こちらの番号や、名前を知られないように相手がかけようとした番号を聞き出そうと思っていたが、その後かかってこない。 同様に警察からも掛かってこない。 普通は、まず、自分の掛けていると思っている番号を言うだろう? 「080○×▽1242ですか?」 とか、番号を言わんかったのも不可解だ。 完全に俺をそのおっさんの電話を拾って、勝手に使っている人物として、特定しておった。 いやぁ、怖い怖い。 おっさんが、思い込みで、爆走した電話なら、いいんだけれど。