大人の遠足 その3

 まだかなまだかなぁと、思っている間は、日付は進まんもんである。 あと、1週間ってとこで、やっとこ、気分が盛り上がってくる。 ヴァンヘイレン、一途始めが6月18日名古屋だ。 無事に来るまで、安心出来ねぇ、目のまで見るまで、信用出来ねぇ! ネットニュースを見ると、無事に日本の地を踏み、ライヴをこなしたようだ。 テレビ出演は、協賛のTBSの報道番組に出るかどうか?  前回は、久米宏ニュースステーションにエディと、当時の不運なボーカルゲイリーが出たらしい。 噂によると、ギャラの関係で、バラ売りしか出来んかったようだ。 アレックスと、マイキーじゃなくって良かったな。 二人だと、通訳通しても意味不明だったと思う。 そんな、マイキーも不在だしな、俺個人的には、ウルフィーでも良いんだ。 

 そして、大阪前日、いつものように荷造りをする。 とは、いってもマラソンよりも荷は軽い。 換えのTシャツ、ソックスに大阪見物のためのプリントアウト、忘れちゃいけない新幹線の往復チケットにホテルバウチャー。 

 いつの間にか、東京だけはなく、品川からも新幹線が乗れるようになった。 東京、品川間って、それほどのもんじゃないのに何故にこさえたのかねぇ、再開発のついでか? そーだよなぁ、品川に高層ビルをこさえて、大企業招致の売りとして、「新幹線止まります」 か? でも、とっても便利。 東京駅だと地下にもぐるんだっけ? 品川は、そのまんま真っ直ぐに歩ければ良し。
 当然だが、初めて利用する。 22番線である。 品川駅、12番線までしかないのに何故ーか、22番線なのである。 鉄男くんなら分かるんだろうが、新幹線は、別格なんだよってことで、屋号みたいなもんか? 
 新幹線のホームへ繋がる自動改札を抜けると、ちょっと成田空港みたいな、クリーンエリアになっている。 久しく海外にも行っておらんから、この感覚は、ちょっと嬉しい。 新幹線に乗るヤツしか居らんから、ガサツ感がなく、とってもよろし。 サラリーマンで、大阪辺りに支社があると、年中新幹線往復しておって、乗るのが嫌になっておるのかもしれんな。 俺は、ちょっとドキドキ。 Hは、新横から乗り込むから、俺一人で堪能しておったりする。 

 飛行機って、「あぁ、乗りたくない!」 って、人が結構いる。 おふくろも、グアムに行くまで、そー言っておったが、「あぁ、こんなもんか」 と、思ったのか、ベクトルが反対方向に傾いて、飛行機好きになっちまった。 NYのときは、窓側に陣取って、ずーーっと、空を眺めていた。 その点、新幹線は、「こればっかりは、乗れねぇ」 って、ヤツはおらん。 飛行機と違って、昔ながらのアットホームな旅の姿があったりする。 温泉に行くのかなぁって感じの親子。 子供も、独立したからゆっくり旅行に行こうかしらって感じのご夫婦。 日本の列車の旅は、弁当にお茶に冷凍みかんである。 

 ちょっと、早いがプラットホームに上がった。 700系の新幹線が、スーーっと、入ってくる。 まさにスーーって感じなんだ。 カッコイイねぇ、間近で見るためには、ホームに入らなきゃならない。 ホームに入るためには、券を持っていなければならんのだ。 30年ぶりに目の前で見たことになるのか? バカな話しだけどさ、今更ながらに日本の鉄道の凄さを感じたよ。 こんな、最高速で走る列車がさ、ちゃーんと、時刻表どおりに運行されちゃうんだよ。 事故もなくさ。 チュー国も、700系を形だけマネた、お粗末な新幹線があったけれど、橋脚から落っこって、突き刺さったもんなぁ。  
 そんな新幹線に乗る客の半分は、外国人じゃねぇ、やっぱ、一度は、乗っておきたいんだろうねぇ新幹線に。