尿泉尿

 昨日まで、大阪に居って、昨晩、東京に帰ってきた。 思っていたよりも、大阪感を味わうことは出来んかったけれど、大都市といわれておるわりには、人が東京に比べると遥に少ない。 ちょっと驚いたね。 しっかし、東京は、群を抜いて人が多いな、これが、日々、気分を悪くする原因なんだろう。 人が多いってことは、それだけで大問題なんだな、きっと。 

 そんな、余韻を感じながら、朝っぱらから、いつものよーに洗濯機を回しておる。 休日には、必ず、洗濯をせんと、着るもんが無くなってしまうのである。 2度回して、止めた。 本当は、3回やりたかったんだけれど、室内干せる場所もないし、これ以上干したら、部屋ん中が湿っぽくてしゃーない。 扇風機をずーっと回しておるけれど、役にたたん。 気温が低いから、除湿を入れるわけにもいかん。 大阪は、きりっと夏っぽかったのになぁ、こっちは、梅雨まっしぐらの相変わらず雨である。 
 冷蔵庫が空っぽだから、買いもんに出た。 本当の目的は、本を買うことなんだけれどな。 三島の最期の1冊を買おうと思っている。 「若きサムライたちへ」 と 「行動学入門」 の2冊を読んだら、三島は終了にしようと思っている。 これ以上読んでもしゃーない。 この2冊は、死の直前に出たエッセイ2冊である。 俺は、俺なりの三島の何故を解くための書物である。 

 他に目ぼしいもんはないかなぁっと、店内を物色する。 ミュージックコーナーを確認するも、ヴァンヘイレンが表紙のもんはなかったから、飛ばした。 ゲーノー人本を散策した。 俺は、基本、ゲーノー人の字がデカくて、写真ばっかで、妙に高そうな紙を使った、薄っぺらい本が大嫌いだ。 ブックオフで、ワゴンに入れて1冊、100円で売ればいいと思っている。 そんな興味がないところに何故に向かうのか? 尿泉尿ではなく、大泉洋のエッセイが入荷されたかどうかを確認しておったのだ。 あれだ、あれ、俺は、「水曜どうでしょう」 のファンだ。 見て知っている人は、どこら辺が面白いか分かるだろうが、知らんもんに説明する場合、言葉を尽くして、説明しても 「へぇ、それで?」 ってことになる。 壷が知りたかったら、見とくれ。 その壷の一人、大泉のエッセイが読みたかったわけである。 かなり、前に出ておったのだが、そんな売れんだろうと思い、初版で刷らんかったから、速攻売り切れて、街中に出る前にネットで、売れちまったのさ。 まったくもって、困るねぇ。 ネットが、繁栄してから、俺のようなアナログの人種は、面白くねぇんだ。 それが便利だということも分かるし、使いこなすことも出来るが! 使う気がない。 みんな、しっかりしろ、アホになるぞ。 
 まぁ、そんなことはどうでもいいんだ。 出てるかなぁ? と思って、棚を探したら、あったあった。 中を大して見ずにわきに抱えた。 面白いと決めている。 大泉の本と、三島の本を同系列で並べ、レジに持っていった。 いつも、俺が買う本は、妙な組み合わせだ。 前回は、三島にマクロ経済の本だった。 ここら辺のデータ、警察とかに行っておったら、危険な人として、データ飛ばされてっかもしれないな。 
 そのうち、そんな時代がやってくるんだろうなぁ、面白くねぇ時代がさ。