おっぱい出しゃ、いいってもんじゃない

 俺の巡回先にamazonがある。 別に買うもんがあるから、見る訳ではない。 DVDから、音楽、気になったアーティスト、作家の検索をしておる。 Wikipedia並に活躍しておる。 そんな中で、「おや?」 と思うことがあった。 いつものように本の売り上げランキングに見たことねぇ作家の名前が入っておる。 林下美奈子。 誰これ? んでもって、本の題が 「ハダカの美奈子」 このアホのオーラを纏ったような題名は、アイドルもんか、エロもんか? そこら辺か? 内容紹介を見て、合点がいった。 テレビでやっておった大家族番組のあれのかあちゃんか。  
 そーいやぁ、ヤッホーのトピックスで、脱ぐとか脱がないとか書いておったなぁ。 俺、大家族のあの番組、全然興味がなくってさ、一度も見たことないんさ。 人様の家族の日々を見て、何が面白いんさ? 俺んちは、家族多くなかったから、大家族に憧れはあるけれど、人様の家族の日々にゃーまるっきり、興味がないし、友人でもなかったら、気にもかけない。 核家族化が、当たり前になったから、大家族の生態に興味あるのかねぇ。 それにしたってさ、その人が書いた本が売れるって何? 

 気ぃ向くと、本のランキングは見るんだ。 そのランキングが、今の世間の目であり、知識なんだろ。 まぁ、ここ数年、酷いねぇ、なんで、月刊誌がさ、ランキングに入るんだよ。 訳わかんねぇ。 ちょっと前に映画が訳が分からないから、観れないというの訊いた事があって、ビビッたんだよ。 何故に洋画がヒットしないか、という一つの原因が何を訴えているのかが判らないというのが理由らしい。 あの大ヒットした 「マトリックス」 も、実は、意味がわかないという人が何気に多いのにはショックだよ。 本でも、映画でもそうだけれど、判り易いということが間違いなくキーワードだ。 俺は、聴く音楽が決っておるから、気に掛けていなかったけれど、音楽に関しても、判り易いというのがキーワードになっている。 AKBは、それの判り易い例だし、ゴールデンボンバーズだっけ? あれと、きゃりーぱみゅぱみゅは、音楽性の問題うんぬんよりも、良い感じというフィーリングのみで、走っている気がする。 フィーリングで、買われると、アルバムは売れないよなぁ。 だって、そのバンドの持っている思想とか、音楽性というのは、関係なくなるじゃん。 だから、iTunesで、1曲単位で売れるようになっちまうんだ。 スティーブン・ジョブズは、クリエイターとしての柔軟性はあったけれど、文化、芸術は、疎かったんじゃないのかな。 音楽が文化と考えた場合、衰退してゆくのは、目に見える。 

 ちょっと、話しが流れたな。 カミングアウト本というのは、本当に自分自身のことを赤裸々に何一つ、隠し事なく語ることが出来なければ、人を感動し、希望を与えることは出来んのだ。 酒井法子の本と、同列だよな、エッセイだったら、ゴーストライターでも書けるだろうが、自伝本は、無理だよ。 自分の不利になること、ならないことを同列に書き、感じたことをすべて、隠すことなく書くことが出来たら、それは傑作と呼ばれるんじゃないのか。 カミングアウト本は、自分自身の身を削って、血を流しながら書くもんだと思っている。 おっぱい出しゃ、いいってもんじゃない。 しかし、編集も、売れる本を作るということには、成功したけれど、本を作るって事に関しちゃ、クソを作ったな。 やだやだ。