なぜか、休日は寒い

 なんだか、俺の休日は、風が強く寒い。 ここ何日間か、暖かかったのに俺の休日だけ、ピンポイントのように寒くなった。 そして、北風が吹いておる。 気温が低い位だったら、気にもせんのだが、風がなぁ。 
 ジムに行って走ろうか、迷ったが、俺はジムで、数時間走ることはせんだろうと思った。 ランニングマシーンの狭い空間で、セコセコ走るのは、楽だが、長時間走るの出来ない。 風が吹いておっても、寒くても外を走ることにした。 

 走り始め、それほど寒くないだろうと思っていたが、遮るもんが無くなったとたんに吹いてくる風の冷てぇーこと冷てぇーこと! やっぱ、そうなんだよなぁ、さむぃーんだよ。 だったとしても走り出してしまえば、走らにゃしゃーない。 なーんも考えずに走る事にした。 BGMは、ハードロックを選択した。  
 ザ・カルトから、勢いよく始まる。 カルト聴きながら、走るヤツなんて、俺くらいしか居ねぇんじゃないか? 腹筋を鍛えるようになって、身体が倒れこまなくなり、下半身が沈まないから、スピードは出せるんだが、まだ、脚力の筋力がないから、そのまんま引っ張る事が出来ん。 6キロ位で、疲れてくる。 第二京浜の池上警察署を越えた辺りかな、そこら辺から流し始める。 予定では、3時間走なんだが、練習のときの悪い癖は、「まぁ、いいや、この辺で」 ということを考えることだ。 どんな事があっても、走りきるべし! とは、練習のときには、思わんのだ。 こーいうところは、俺の悪いところだ。

 多摩川の橋が見えてくると、ちょいとばかり元気になる。 レースでおなじみの河川に回りこみ走り始める。 降立った瞬間、見えない壁が俺を進ませないようにする! 北風である。 やっぱ、吹いていやがる。 全然前へ進みゃしない。 10分ほど走って、「まぁ、いいや、この辺で」 と、思っちまった。 3時間走が、2時間20分走になってしまった。 
 走り方を変えてから、極端に食いもんの補給を必要としなくなった。 エンプティーにならなくなった。 やはり、走り方が悪かったから、燃費が悪かったのかもしれない。 長い距離を走るときには、必ず、スポーツドリンクを摂るようにしている。 カロリーが高いから、カロリー補給にもなる。 

 第二京浜は、行きは、緩やかな下り坂が多いのだ。 つまり、帰りは、緩やかに登ってゆかなければならんということである。 脚が重い。 あれ、今日って、3月11日、震災の日じゃないか! 走りながら、思い出した。 こんな、終わる事が分かっている苦しさに根を上げてちゃ駄目だよな。 いつ、終わるか分からんことに対して、頑張っておる人がおるんだから、こんなこたぁ痛くも痒くもないだろ! と、思いはするが、1時間半を越えた辺りで、苦しくなってくる。 自分に対して、言うことは 「頑張れ、俺!」 

 残り、3キロ位になって、脹脛が攣りそうになった。 久々だよ、こんなプルプルしたの。 スピードを更に落して、走った。 レースでもねぇのに攣るなよ! 
 家に帰り着いて、レース並みに疲れて、ダルイ感じに心地良さを感じた。 俺は、走れることにおふくろと、弟の写真に感謝した。