メンタリスト

 海外ドラマは、数年に一度、ブームがやってきて、大量に輸入される。 以前は、アメリカ産ばっかだったが、最近は、韓国産ばっかである。 韓流ドラマは、未だに一つも見ておらん。 どーも、あの臭い展開には、ついてゆけんのだ。 辛うじて、香港ルノワールが限界だな。 どうも、韓流ドラマがこんだけ輸入される理由は、冬のソナタ以降、そこそこ視聴率が稼げるのと、安く手に入れられることが理由のようである。 視聴率と、売り上げは、どれだけメディアに晒されているかが数字に現われるはずで、あとは、テレビとCMへの力の入れ加減で、数字は稼げるはずだ。 
 俺は、ドラマに関しちゃアメリカ産が好きらしい。 70年だから、80年代までは、耐えられるのだが、「24」 が出てきてから駄目になった。 何で? と、思うかもしれないが、何クールも続くと、近い者が死ぬ、裏切る、行方不明、ここら辺のもんを引っ張り出してくると、ネタがつきたなって感じだ。 考えてみるとさ、「太陽にほえろ!」 の新人刑事は、皆殉職っちゅーのも、困ったもんだよな。 

 俺んちは、CSが引いてある。 話題の海外ドラマは、一通り観れるんだが、大概、3クール目くらいで、面白くなくなり、観なくなる。 DrHOUSE然り、スーパーナチュラル然りである。 そんな中で、今、観続けているのは、メンタリストというドラマ。 これ、地上波でも、BSでも未だにやっておらんのね。 唯一CSでしか観れんのよ。 実は、引っ越して、CSに入った訳の半分は、このドラマが観たかったからなのだ。 そんな、メンタリストも3クール目に突入した。 

 さて、このメンタリスト、どういうドラマかというと、霊感師を語り、テレビなどで、悪どく稼いでおったパトリック・ジェーンが、殺人鬼レッド・ジョンを挑発し、家族を殺され、その類稀な観察眼を使い、犯罪コンサルタントとなり、レッド・ジョンを追ってゆくというお話し。 主役のジェーンは、杉下右京でもなく、湯川学でもなく、シャーロック・ホームズでもない。 皮肉屋な点は、シャーロック・ホームズに似ているかもしれない。 そして、ジェーン自身が、霊感師を偽っておったから、真っ向からスピリチュアルを否定するんだ。 
 
 日本でも、この手のドラマは、幾つも作られておるが、コミカルに逃げるか、シニカルになるか、どっちかである。 一生懸命作ろうと思う気持ちは、分かるが、如何せん、知識が足らんから、ドラマに奥行きが出んのだ。 奥行きを出すためには、リアリティーを感じさせる演出が必要になってくる若しくは、どんなに如何わしいもんでも、リアルに感じさせる卓越した演技者が必要かな。 
 日本にしても、韓国にしても狭い土壌で、どうにか売らなければならんから、広く浅く、タレントに稼がせなければならない。 まぁ、これの上手くいっている頂点がジャニーズってことになる。 ジャニーズに共通して言えることは、ガキの頃から、この世界にいるから、観ている側の心理をよく読み取っているなぁと思う。 そして、自分自身がどういう風に映っているかを理解している。 SMAPは、そこら辺の極みだな。 でも、演技者としては、どうにも無理がある。 時間を与え、ちゃんとプロットを組ませれば、分からんけれど、ジャニーズ全員に共通して言えることは、広く浅くやっているもんだから、深みがないんだよ、ここが弱点だな。 
 日本、韓国のゲーノー界が、どうにも世界進出出来ない理由っちゅーのは、そこら辺なんじゃないのかなぁっと、思う。 確かにyoutubeなどで、世界進出をしているもんもおるが、最終的には、自分自身の姿を晒して、liveで見せなければならない。 liveというのは、人の前でやるっちゅーことかな。 そーなると、本当の力量がばれる、逆に言えば、本当の力を持っていれば、認められるということでもある。 youtubeのお蔭で、コピーのすこぶる上手いアーティストは出来ているが、ちゃんとデビューにこぎつけたヤツは、あんま聞かんのは、所詮、コピーというレベルが多いということなのかもしれない。 バンドでやろうと思ったら、CDから流れる、決して間違える事がない演奏ではなく、ミスったり、強弱があったり、相手の大きな音に合わせなければならんことになる。 

 いつものようにちょっと話が反れたが、視聴率稼いでやろうとか、売ってやろうとか、こいつを使えば、そこそこ稼げるだろ? とか、そーいったもんではなく、誰も予想をせんかったもんの中に面白いもんが多い。 俺は、相変わらず、ネット上の言葉でしか流行を知らんから、何が起きておるのか、判らん。 今の世の中、そんなもんで十分なんだと思う。 そうそう、最終的に言いたいことは、メンタリストも3クール目に入り、どこぞにありがちな展開になるか、俺を裏切らずに見切らせてくれるか、静観するのであった。