2時間

 レース1週間前になると、気になるのが、天気と、コンディションである。 天気のほうは、運任せであるが、コンディションは、練習量で左右される。 休日の今日、朝から、洗濯をし、1週間分のTシャツを乾燥機で乾かし、ランニング時に着たTシャツを干し、昼に食べる焼きそばを仕込み、11時過ぎから、走り始めた。 予定では、2時間走るつもりでいた。 距離に慣れることもあるが、時間にも慣れなければならない。 12キロまでは、練習距離を伸ばしてあるが、もうちょいというところで、足踏みだった。 
 今日を逃すと、2時間走る時間をこさえることは難しいので、走るしかない。 長距離スポーツは、練習時間が長い。 短時間で目まぐるしい結果が出すのは考えづらい。 距離をしっかり走るのが、一番の近道である。 

 朝から、陽が照り、いい具合に気温も上がってきている。 丁度いい練習日和である。 生っちろい身体で、太陽を浴びながらスパッツで走る姿は、どうみても家ん中にこもっておったおっさんが、一念発起して走る練習を始めましたに見えかねない。 今更、おっさんになって、黒くなろうとは思わない。 
 数年ぶりに熱中症対策として、牛乳を飲むようになった。 暑くなる前に牛乳を飲み、内側から準備しておくと、いいらしい。 飲み始め、10年ぶり以上飲んでおらんかったから、飲んで速攻、ギュルピーっと、腹に来るんじゃないか? と、不安があった。 だから、休日の夜に飲み、腹の具合を確かめてから飲むようにした。 俺の腹は、まだ、牛乳に強いらしい! よかった。 
 この時期、他愛無い暑さの日でも、軽い熱中症になる。 走り終わって、身体がかっと熱くなり、気分が悪くなる。 家に帰ってくると、すこぶる水分を摂取して、静かにしておる。 夏場に走ろうと思う連中は、今位から練習しておかんと、夏本番の暑さの中、走ることは出来んよ。 ちゃんと、徐々に暑さに慣らせておけば、夏の炎天下も走れるんだ。 あぁ、慣れておっても暑さは、変わらんから、くそ暑いよ。
 引っ越してから、スタートが坂からになった。 坂を登って、商店街に入り、大通りを抜けて、帰って来る。 コースは、以前と変わらないのだが、スタート地点が変わった。 なーんか力の入れどこが変わったから、走りづらいっちゃ走りづらい。 この時間、じいさん、ばあさんが並列で歩いておるから、走りづらい、おまけに日傘持ってやがるから、幅も取るんだ。 日傘は、マジに邪魔だ! 江戸時代の三度傘みたく頭に被るようにすりゃいいんだ。 あと、妙に安定感がないおばちゃんのチャリンコも困るよな。 安定感ないくせして、抜かそうとするんだ。 まぁ、バランスが悪いから、スピードを落す、曲がるというのは、禁物なのかもしれん。 以前にも書いたが、乗りもんの基本は、止まることと曲がることだ、これが出来ん連中は、乗りもんを乗っちゃ駄目だ。 バランスに関係ないはずの車を乗っておっても駄目だからなぁ、そーいう方々は、歩いておっても、駄目だけどね。

 新しく買ったMP3ケースは、ずりずり下がってきてあまりよろしくない。 走っている最中に気なるのは、このケースと、帽子。 帽子も風が強いと、飛ばされそうになるし、走っていると、上に上がってゆくから、被りなおす、上がる、被りなおすを繰り返す。 じゃー帽子被らなきゃいいじゃんと、思うかもしれないが、俺、汗っかきだから、帽子か、バンダナをしておらんと汗がね、目の中に入って痛いのよ、みんなよく平気だなぁっと、思って逆に不思議だよ。 汗を抑えるのにベターなのがバンダナなのだが、バンダナは、陽を避けてくれないから、おでこだけ焼けないという悪夢が発生する! 以前、その状態で職場に行ったら、「おい、はちまき取れよ」 と、冗談で言われた、上手いこと言いやがる。

 俺は、走っている最中、気にしいだ。 逆に雨の日は、気にしようがないから好きなんだけれどね。 途中で、アクエリアスゼロを買った。 ゼロカロリーがどんなもんか気になっておったから、飲んでみた。 いいね、喉に残らないし、べた付きも少ない。 べた付きというのは、ボトルを持ちながら走るんだが、きっちりキャップを閉めても、必ず、ボトルがべとつくんだ。 それを考えると水が良いんだけれど、暑くて、長い距離を走るときは、スポーツドリンクの方がいい、糖分も塩分も稼げるからね。 個人的にアップルティーも好きだ。 あれはベタベタしまくるし、お茶系は、振ると、泡が立つ、これがいただけない。 

 ダラダラしながら1時間は経過した。 more1時間である。 職場でやらなければならん、暗記もんがあるから、そいつを暗証しながら、走ろうと思ったら、暗記さえしておらんから出てこん! 覚えていないもんを頭から引っ張り出すことは出来んよな。 1時間半を越えた辺りで、脚が重くなってきた。 やっぱり来ましたか、でも、そこまで頑張ったんだからさ、2時間走ろうよ。 
 なんか考えようと思ったけれど、ダルさと辛さで、なーんも考えられんから、「なんも考えるな、なんも考えるな」 と、言い聞かせた。 信号待ちで、アクエリアスを飲む、うめぇぇ!! あぁ、こんな調子じゃ、今回のレースもきついんじゃない? まぁ、いいか。 ここら辺は、割り切ったほうがいい。 そーいうもんなのだ。 

 2時間走り終え、家に帰り着くと、足の裏が痛かったから、マメが出来たかな? と、思い確認する。 出来ておらんが、ちょっと、ふやけ気味、疲れてきた後半、バランスが崩れたな。 相変わらず、課題は多々あるが、走り終えたことで、良しとしよう。