Henro walker

 考えてみると、日本での一人旅である。 それも、なかなかの変化球で、お遍路。 いやぁ、何でそんなことを考えてしまったのか? 歩いて旅をすることを思いつき、はじめは俺んちから、とぼとぼと歩き始め、歩いて歩いて、夜になったら、その周辺で、宿を取り、翌日、再び、歩いて歩いて、行けるとこまで行くというのを考えたのだが、なーんかまるっきり、面白みがない。 次に北海道を歩いて旅をしようかと思った。 なんかベタ過ぎて、面白くない。 そして、そーいやぁ、水曜どうでしょうで、四国八十八箇所行っていたなぁ、良いかもしれないなぁというのが、始まりだ。 
 さて、時期は、いつが良いか? 3月じゃ、ちと寒い、4月は、春めいておるが、みんな動き出すし、GWがあるから、高値だ。 だとすると、GWが終わった当たりがいいんじゃないか? となる。 じゃー、どうでしょうを真似て、夜行バス。 無理無理、ずーーっと振動続けるバスに12時間乗っておられん。(すいません、そーやって来ている方は、沢山居られます) 飛行機だな。 でも、飛行機は高いから、早割りだ。 てな訳で、3月に予約をして、徳島に飛ぶことにした。

 俺は、閃きの人で、なぜ? という疑問を持たずにさっさかさっさか先へ進めて行く。 先へ進めて行くと、結果、戻れんとこまで行くことになる。 結果、逃げられない。 考えてばっかいるとさ、行動出来んことは分かっているのだ。 どんなことでもそーだけれど、あーなったら、こーなる、こーなったら、どーしよう。 とりあえずは、いつものようにサイコロを振ってみることにしたのだ。 当然、1週間丸々休む訳だから、3月位に 「すいませんが、5月くらいに四国行こうと思っているんですけれど、1週間休めますかねぇ?」 「大丈夫じゃないですか」 「じゃー飛行機押さえちゃいますね」 となる。 

 行動してみるものの、ちゃーんと歩けるかどうか不安である。 確かにマラソンはやっておる。 ありゃ走っているんだ。 歩くとなると、モチベーションが違うんじゃないか? そして、次の日も歩く、叉、次の日も歩くのである。 「東京の人は、よく歩いているから」 と聞くが、歩き続けるっちゅーのとは、違うと思うんだ。 信じられるもんは、自分の足のみ! シンプルだなぁ。 
 まずは、歩く練習から始めた。 ウォーキングシューズを買い込み、平日10キロ歩き、休日は、5キロずつ付加を上げていった。 最終的に20キロまでしか増やせなかった。 いつものお約束のギリギリの練習量である。 ジーンズじゃ行けないから、トレッキングパンツを買った。 ミズノのヤツなんだけれど、よく出来ているんだ。 ナイロン地なのに伸びる伸びる、そして、脇のジッパーが付いているから、ポケットかな? っと、思っていたんだけれど、メッシュ地が出てきて、そっから、外気が入るようになっているんだ、蒸れ防止だな。 そして、リュックだ。 以前、山のリュックを持っていたんだけれど、引越しの時に捨てたんだ。 型も古かったから、まぁしゃーないな。 問題は、リッター数だ。 当初、25Lで、実生活も使えるもんを買おうと、セコイことを考えていたのだが、ものを見たら、そんなんじゃ入りそうにない。 買ったのは、32L。 この選択は正しかった。 俺が買ったヤツ、ちょっとした機能が付いておって、見た目で分かるんだ。 どーなっておるかっちゅーと、背中に接する面にメッシュが付いており、鉄のバーが付いていて、10センチほど隙間が出来る。 荷物が身体に接しないから背中が暑くない! これがねぇパワーを発したんだ。 荷物が背中に接しないことって、こんなにまで、ストレスを感じないんだと思った。 いやぁ、薦めてくれた店員さんに感謝だ。 だが、良いことばっかではなく、鉄のバーが入っておる分、重いんだ。 お遍路は、歩く、重い、暑い、痛いだな。 

 さて、今回の荷物の中身だが、ソックス×3、Tシャツ×4(はじめの宿泊地で、1枚古いから捨てた)、ロンT×1、ポンチョパーカー、帽子、ZIPバッグ(これがねぇなかなか良いチョイスで、濡れると困るもんを入れるのに重宝する)、デジカメ(10年もん)、携帯電話(いやぁ便利だねぇ)、携帯デジカメ充電コンセント(これがねぇなかなかの邪魔者、でもないと無理)、洗面道具(持ってこにゃきゃいいのに普段と同じサイズの歯磨き粉とか持ってきちゃった)、トレーニングパンツ(別にトレーニングをするわけじゃーない、部屋着)、レインウエア、四国の本、航空券バウチャー、薬、タオル×2、キャッシュカード 郵貯、みずほ(都市銀行は、皆無)、現金、ウエストバッグ、耳栓(旅に出ると必ず、持ってゆく)、ビニール袋、絆創膏、ワセリン(何気に万能っぷり)、ノート筆記用具、テーピング(思わぬところで活躍)、軍手、バンテリン

 しめて、10キロ位。 では、出発進行!!