GW

 今年のGWは後半は、荒れたな。 この時期、天候は安定しているもんなのだが、今年はもしかして、冷夏じゃねぇ? 

 今回のGW唯一、行ったのが、高尾山。 おっさん二人で、体力測定を兼ね、登った。 ここ数年の混雑は、すざまじいもんがある。 今年に関しちゃ、駅に降りた瞬間 「ここって、原宿表参道か!」 っと、思うくらいに混んでおった。 

 舗装されたメインルートではなく、山道の方を選択し、登ったのだが、そっちも混んでおった。 道幅が狭いだけに抜かしながら登るのは、なかなか難しく、どこら辺まで混んでいるのか? と、曲がりくねった先を見ると、杖をついたばあさんが先頭切っていた。 なるほどね。  

 高尾山の山頂は、大混雑であった。 気軽に登れる山もどきであるせいもあり、老若男女隅から隅までシートを敷いて飯を食っている。 国民大遠足みたくなっている。 そん中でも特に人だかりがある箇所があり、なんだぁ? と、思い覗き込む。 この手の混雑の原因は、有名人と決まっている。 混雑の中から、ウォーリーを探せ! うーーん? ありゃ、安倍晋三? 高尾山に元首相の安倍晋三? この二つがどうにも合点がいかず、理解するまで若干時間を要した。 ふと、見ると、facebookのプラカードを持っている人が整理をしている。 「ははぁーん、そういうことね」 と理解した。 この大混雑の中にもSPは居るんだろうなぁ、ご苦労さんなこって。
 
 興味もねぇから安倍晋三をやり過ごし、大混雑のため、いつも飯を食う一丁平まで、行くことが出来ず、途中の人が少なく、座ることが出来る場所で、昼飯を食うことにした。 
 山っちゅーのは、不思議なもんで、シリアスな話をする事が多い。 これが、泊りがけになると、もっとディープな話をする。 焚き火の火を見つめながら話したりなんかすると、こっ恥ずかしい話も飛び出したりする。 

 昼飯をゆっくりと、1時間ほど過ごし、さて下山するかっと、思い、自分のシューズを見てみると、左足のソールがパカパカしていた。 目を疑ったね、「やべぇ、ソール逝っちまったよ」 折り返し地点ということは、同じ距離を歩かなければならない。 履いてきたシューズは、10年ほど履いたゴアテックスで、今回の登山が最期かなぁっと、思っていた。 まさか、志半ばで逝ってしまうとは・・・・うーーん、さてどうするか? ソールをマジマジと確認すると、半分位まで、キレイに取れてしまっている。 どうするどうする。 普段、俺は、テーピングをデイバッグの中に入れているんだが、今日持ってきたバッグは、いつもバッグではなく、入っておらん、あと、アロンアルファも入っている。 何故にそんなもんを常備しているのか? などと訊かんでくれ、元々、テーピングは、海外に行くときに靴がお釈迦になったときの補強用に常に持っていっていた。 その余ったヤツが常に入っているのだ。 待ちに待った活躍の場が来たというのにテーピングここに居らずである。 
 レジ袋を靴の外側から囲み、履こうかとも思ったが、山じゃ滑って危ない。 火で炙り溶かしてくっつける。 これもいただけない。 山の中腹では、靴屋もねぇし、コンビニもねぇ。 結果、絆創膏を貼りまくって補強した。 

 ペタコンペタコン言わせながら下山した。 半分ソールが抜けているから、そこからエアーが入るんだよ、そのエアーが抜け切れず、ピンポン球くらいのエアーがソールの前のほうに溜まるのを感じる。 いずれ、このエアーのためにソールが抜けるな。 思ったとおり、途中でソールは、殆ど抜けてしまった。 さて、どうする? 「とっちまったほうがいいんじゃねぇ?」 「そうだな」 ベリっと、ソールを引きちぎると、キレイに取れた。 左足がスリッパみたくなりながら、下山した。 パカパカいうよりは、はるかにマシだ。

 高尾山だったから、これで済んだが、当たり前だが、装備品チェックは必至だな。